マジュロ環礁内には養殖用のケージがすでにあるのですが、その中の一つを近場に移設するために、新たに何もないところへ水中の固定装置から設置を始めました。
以前の記事はこちらです。
洋上養殖ケージシステム新設置
さて、こちらが今回移動をさせる長方形型のケージです。
サイズは 74ft(約22m)×46ft(約14m) で決して小さくない。
これを全く何もない場所へ新たに移設というより新設します。
このケージのプロジェクトをスーパーバイザーとして任されているので、具体的な場所と方法を決めなければいけませんが、やはり心配なのは「風」。
いつも風についていろいろ言っていますが、海に関わることには絶対的につきまとう風問題。
移動させる理由は、目の届く場所でやりたいということなのですが、今まで何があったかは何となく予想ができます。目の届かない遠いところで、魚がうじゃうじゃとネットの中にいるわけですから・・
水面ケージ固定のための水中システム
全く何もないところにこの大きなケージをもってくるわけですからそれなりに動かないようにしなくてはいけません。
画像のコンクリートは事前に準備されていたものですが、1つちょうど25kg。6つを1組とします。1ヶ所で150kg、正直もう少し欲しいところですが、砂地に沈んでいくとかなり強力になります。(自分ならせめて四角形にするけど(笑))
計42個。ちょっとゾッとしますが・・・
これらのリングにチェーンを通し沈んだ場所が分かるようにブイも浮かべます(各ポイントをGPSにて把握済み)。
画像↓のようにベニア板ごと滑らせて水中へ。ベニア板は水面に浮き上がってくるので回収し、次へ。
このセットを7カ所に配置しますが、適当に7ヶ所に落としていくわけにはいかず、、、 その場所の深度で実際のケージからどれくらい離せば、ロープの角度が、、、などの位置把握が大切です。
実際に16m~19mと深度にはバラつきがあります。特にここでは通常吹きさらす風向きと嫌な逆からの風に対して対処をしなくてはいけません。
ボートのアンカーもそうですが、ロープの角度(長さ)が重要ですね。
水面ケージ固定のためのロープワーク
水中にアンカーとなるコンクリートを沈めたので、次はそのコンクリートとロープを繋ぐ為の加工です。
径約4cmサイズの「ロープの端に輪っかを作るアイスプライス」加工を施していきます。
7本をやっていくうちにプチロープワークショップのようになってましたが、これで彼らも出来るようになったかな~・・
このリング内に水中のチェーンを通します。
船上から、コンクリートを落とし込み、設置するロープも完成したので、翌日は水中作業に入ります。
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