※トップ画像は「タマメイチ」です。
魚にはその魚独特のニオイというものがありますが、たまに魚種に関係なく共通のある嫌なニオイを放っている場合があります。
そのニオイは例えばアジ独特の青魚などのニオイというわけではなく・・・
マーシャル諸島のイヤな魚のニオイ
このニオイというのは、すぐに分かります。
「ツンッ!」としたような鼻をつく感じというのでしょうか。何のニオイ?と聞かれれば答えるのが難しい何ともいえない独特な嫌なニオイ。
プール周辺の消毒液の塩素?カルキ臭?アンモニア臭?というか ただただ不快な、なんともいえないあのニオイ・・・。
これらは解明されていませんが、
という説もありますが、定かではありません。
フエフキダイ科の魚達が砂に口を突っ込んでるシーンを水中で良く見かけますが、まさに・・・同様にヒメジなども長い髭のようなセンサーを使い砂の中の餌を探していますが、臭い個体に当たったことはない。同じ砂地でも食べるものが違うのでしょうね。
これらのニオイは内臓を処分すれば匂いが無くなるのではなく、身自体のニオイです。
ですがマーシャル諸島のローカル達は気にしていないので、普通に販売されているし、レストランでも調理されています。もしかすると国籍問わず気にならない方もいるかもわかりません。
さて、この「ニオイ」ですが、○科の○○はこのニオイがするなどというふうに決まっているわけではなく、まさかと思う種でもニオイを発している時があるので、個体による判別は難しい。
そして、サイズや生息域、季節も限定されていません。
ニオイ自体は強烈な場合とほんのり臭い場合があるのでそれにより食べるかどうするかは決めます。
クーラーボックス内がそのニオイになり他の魚にもうつるのでは?と思うほどなので釣った時に判断するのが良いでしょう。
マーシャル諸島のニオイが臭い確率が高い魚達
こちらにあげている魚種の一部は絶対というわけではなく高確率でニオイます。そうでない個体の場合は美味しく頂けます。
ニオイが強い個体の場合、生はもちろんのこと火を通しても匂いは残ります。
回遊魚にはほとんどなく、リーフフィッシュとくに根魚に多い。
タテシマフエフキ
●フエフキダイ科
代表例として「タテシマフエフキ」をあげましたがフエフキダイ科に多く、特にこの種は高確率。しかも良く釣れてしまう。。
釣れた瞬間若干寂しい気持ちに・・・
★★★★★
ムネアカクチビ
●フエフキダイ科
こちらもどちらかというとよく釣れる魚ですが、たま~にという確率。ニオイが無ければどのような料理でも美味しい。ただ長時間そのまま火を通すとモサモサ感が出てしまう。
嫌なニオイさえ無ければ、釣り的にも食としても好きな魚です。
こちらのムネアカクチビに似た「ホオアカクチビ」も同様です。
★
ナガメイチ
●フエフキダイ科
引きはよく、ある程度サイズもあるので期待してしまいますが、残念な場合も・・・
ニオイが軽い場合には下処理次第で美味しく頂けます。トップ画像の「タマメイチ」も同様です。
★★
マテアジ
●アジ科
マーシャル諸島ではあまり釣れることはありませんが、釣れると お!っと期待したい種でもあります。だって見た目 刺身でも焼いても美味しそうじゃないですか。。。
が、、同様にニオイがある場合も。。。
ちなみに他の個体は臭いニオイもなく美味しく頂けました。
★
クサヤモロ
●こちらもマテアジと同様に「アジ科」です。
名前の通り、「クサヤ」にもっとも適した魚とされているようですが、鮮魚落ちが早いのであまり出回ることがない魚です。
サイズ的にもそのまま油に突っ込んで、醤油ぶっかければそれなりに美味しいでしょうけど・・
あまり釣れないので問題なし。
★★★★
ニジョウサバ
●サバ科
こちらは自分がマジュロに来てすぐの頃にローカル達でも ”臭いので食べない” と言っていたのを覚えています。
という扱いをされている魚です。
これまでの「ニオイ」とは異なるニオイで、釣り上げた瞬間にふわぁ~と臭うのですぐに分かります。ニオイがない個体でもここでは食べないかな・・・ 釣りとしては面白い。
★★★★★
その他のニオイが臭い魚
これらの独特なニオイは、普段美味しく高級とされている魚でも臭う場合があります。
以前、コクハンアラ(ハタ)、ヨコシマクロダイ、アマクチビでも同じニオイを放つ個体もいたので、魚の種類を限定するのは難しい。
逆に、ニオイを放つ個体が最も多いフエフキダイ科でも全く臭わない個体もあるので絶対というわけではありません。
ではどうやって判別するのか・・・
マーシャル諸島のニオイが臭い魚を判別する
これは、、、、、
実際に魚のニオイを嗅ぐしかありません。
方法は、手で魚を持ち いろんな角度から鼻を近づけ
くんくんくん・・・・
腹部周辺を少しパフパフと押してから
くんくんくん・・・・
内臓のニオイとは別ですが、腹部周辺が一番確認しやすいような気がします。
必殺「パフパフクンクン」に慣れると一発で分かるようになりますが、ニオイの強い個体の場合は、ここまでしなくてもすぐに分かる場合もあります。
観光で来られる方は、なかなかマジュロでパフパフクンクンをする機会がないと思いますが、釣りでご一緒する場合、是非揃ってパフパフクンクンいたしましょう!
ちなみにこちらの画像↑は「サザナミトサカハギ」。ハギと言えば内臓とその周辺が強烈なニオイを放ちますが、釣りあげた直後に内臓をキレイに処理しても身にもニオイがうつっている場合が多い。特にこのハギはそう感じます。
同じハギ(ニザダイ科)でも内臓と周辺をキレイに処理さえすればとても美味しい種もいるので、ちょいと知識があると便利ですね。
マーシャル諸島の臭い魚を調理してみる
身が臭いので、刺身なんてもってのほか。
では、それに負けないような味付けは・・・
真っ先に思い浮かぶのは、ニンニク? 生姜? こうじ? 味噌? 漬けにしてみる? 日本人的The煮付け? などではないでしょうか。
これら、全くもって歯が立ちません。。。
臭いと分かっていながら魚フライなんてしてしまうと、衣で臭みを閉じ込めてしまい、噛んだ瞬間に中からふわぁ~っと・・・
スープなんて身どころか、スープ自体が全部そのニオイ・・・・
こういった魚を頑張って美味しくする努力よりも、目利きならぬ「鼻利き」を研ぎ澄ました方が断然早い。何より調理後に分かった時のショックは大きいですから。。
もちろん調理後のショックは何年も前に何度か実体験済みです。。。
前述のように、ニオイが軽い場合には調味料などで消える場合もあるのでその個体のニオイによって判断しましょう。
※画像の料理は全く臭いニオイはありません。
余談:先週末の釣果は、今回ご紹介した魚達と(ニジョウサバは釣れてません)、味とサイズが安定のキツネフエフキとヒメフエダイ、ササムロ。
トホホ・・・・
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