陸と海上での距離の単位の違い
海里(かいり)やマイルという距離の単位を聞いた事があると思います。
日本で普通に生活している中でそれらの海里やマイルなんて使う場面はあまりないと思いますが、小型船舶操縦やヨットをされている方にはお馴染み?の単位ではないでしょうか。
陸で使う 「マイル」 という単位は 1マイル = 1609 m(1.609 km)ですが、海上では異なる単位(マイル)を使います。
陸と海上でのマイルの違いや速度についてご紹介していきます。
海里(浬 / ノーティカルマイル / Nautical mile / nm)
海上では「マイル」ではなく 海里(ノーティカルマイル / Nautical mile)を使用します。
※ ここでは、ノーティカルマイルをNMと表記します。
例えば、首都マジュロ環礁からアルノ環礁までの距離が20 kmとしましょう。このノーティカルマイルは、20 ÷ 1.852 = 10.799ノーティカルマイルとなります。
地球上の緯度1分に相当する長さなので海面上の長さや航海距離などを表すのに便利で使われているようですね。
このNM(1852 m)は国際会議で採用されたため、国に関係なく世界中の航海士や海に関わる人達の共通の距離の単位として使われています。
ここマーシャル諸島では単位のほとんどがアメリカ式なので、重さはポンド、長さはインチやフィートですが、このように世界基準の単位がもっと統一されれば簡単ですよね。
ボートのスピードは?
毎時1海里(NM)の速度をノットといいます。
1ノットは1852 m/h = 約0.514 m/s (60分 = 3600秒なので、1852 ÷ 3600 = 0.514)となります。
ん~・・ なんだかややこしいですが・・・
簡単に言えば、1秒で50 cmくらい、1時間に2 km進まないくらいのスピードって事になりますね。
例えば、「ボートの最大速力が30ノット」 としましょう、
30 × 1.852 = 時速55.56 kmのスピードとなります。皆さんは車の速度と比較して、55キロくらいなら まぁ、あんなもんか・・・と思われるかもしれませんが、海面上のボートでこのスピードに乗ってるとかなり早いのです、ボートの大きさにもよりますが。
こちらの画像はマジュロ環礁からアルノ環礁へ向けて航行している最中の様子ですが、
中心上部の 「23.5ノット」 という数字がその時のボートの速度となります。これをキロ換算すると23.5 kts × 1.852 = 43.522 で時速約43 kmということが分かります。
また日本の2級小型船舶操縦士免許では陸岸より5海里までの海域を航行する事が出来ます。ということは、5海里 × 1.852で 9.26 km の範囲内を航行出来ることになりますね。
世界で決められた単位というのは日本人にとってもわかりやすくていいですよね。
慣れるまで大変ですが・・・
では。
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